解決事例

【離婚】裁判外のスピード離婚に加え、財産分与として自宅を入手。元夫の追い出しにも成功した事例


事案

ある頃より夫のモラハラがヒートアップ。当初は軽く受け流していたが、度重なる卑劣な言葉や行為に堪忍袋の緒を切らし、子とともに別居を開始した依頼者。
その段階で依頼を受け、夫婦双方の主張や希望に争いが少ないことから、裁判外での合意を提案。財産分与に加え、相手の退去(追い出し)とスピーディな解決が焦点となった事例です。

結果

相手と裁判外での合意(協議離婚)が成立。依頼者を親権者として離婚すること、財産分与として自宅の相手方持ち分を依頼者に委ね(所有権移転)、自宅を明け渡して退去してもらうことができました。

ポイント

裁判外合意でスピード解決
本事案の特長として、依頼者に対する悪質かつ執拗な発言や行為がモラハラに当たることと、それが離婚の直接原因になった事実を相手がすでに認めていたことがあげられます。

夫婦が互いに離婚に前向きで、間に専門家が入るのであれば、時間のかかる調停や裁判に頼らずとも、当事者間で合意に至ることは十分可能です。これがいわゆる「裁判外での協議離婚」ということになりますが、その最大の利点は解決スピードの速さにあります。
当事者同士だけでは数年動かなかった話が、わずか2ヶ月のスピード解決に至りました。

財産分与の要求をアドバイス
依頼者は当初「離婚さえできれば財産はいらない」とのご要望でした。しかしここで、いくつかのオプションを提示することが専門家の職務です。具体的には、子の親権や面会交流の話、さらには養育費、年金分割、財産分与などについてです。そこで依頼者と相談した結果、今回は財産分与として、相手には自宅持ち分の所有権移転を要求し、退去してもらうことで決着をつけることにしました。

必要な法的手段だけを適切に運用
依頼者は当然に親権者にもなりました。そのうえで「親権と家の権利がもらえるなら、できる限り早く別れたい」とする依頼者の希望を最優先し、私と相手が合意書に署名捺印し、移転登記手続きを行って終結。子が大学生であり、面会交流の必要がなかったこともスピード解決を後押ししました。

このように、法的手続きは出来得る限りのことを徹底的に試みることも1つの方法ですが、必要なことだけを適切に運用し、精神的負担や余分な労力を避け、スピードを重視したほうがよい結果をもたらす場合もあります。どちらを選ぶかはまさにケース・バイ・ケースです。

事件後記

スピード解決のメリットとして、もめごとの精神的負担を最小限に抑えられることは、離婚後の新たな人生の再スタートに多少なりとも寄与することでしょう。相手と直接会うこともなく、ほぼ2ヶ月という短期決戦で解決に至れたことで、依頼者には安心して新生活の準備に集中していただくことができました。


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